金相場は上値重く
金先物市場 概況と見通し
NY金先物は29日、前週比5.9ドル(0.32%)安い、1,850.3ドルで取引を終えました。
先週は、バイデン新政権による19兆ドル規模の経済対策を巡る交渉が難航するとの懸念が広がり、金のインフレヘッジ需要が弱まると同時に、株安などを受けた安全資産需要は強まったようです。
株式市場で投機的な動きへの警戒が強まっていることも、安全資産の金買いにつながっているようです。
一方、ドル指数や米国債利回りがやや上昇していることが、金価格の重石となったとみられます。
米経済対策実施への見通しがはっきりしてくるまでは、金価格は上値が重い状況が続きそうです。今週は米雇用統計など、重要な経済指標の結果にも注目です。
NY金先物 チャート分析(週足)
先週の週足チャートは、上値を下向きのトレンドラインで抑えられ、終値は転換線の下で引けています。 基準線は下向きに転じ、値位置はやや弱気を維持しています。ただ、転換線が上向きに転じ、ストキャスティクス%Kが%Dを上抜けてきましたので、目先はやや上昇する可能性もありそうです。
今週の目安としては、下向きのトレンドライン1860ドル付近、転換線1881.7ドルが、引き続き強い上値抵抗となりそうです。ここを上抜けると、基準線1914.0ドルを試す展開が予測されます。一方、雲の上限1833.9ドル、直近安値の1800.8ドルが、引き続き下値サポートとなりそうです。
原油は値動き乏しく
原油先物市場 概況と見通し
WTI原油先物は29日、前週比0.07ドル(0.13%)安い、52.20ドルで取引を終えました。
新型コロナ感染拡大に歯止めがかからず、原油需要の減少懸念が強まっていることで、原油価格は上値を抑えられているようです。
一方、2月1日から予定されている、サウジアラビアによる日量100万バレル規模の追加減産への期待や、米原油在庫の大幅な減少が、原油価格の支えとなっているとみられます。
3日には、OPEC+の共同減産監視委員会(JMMC)が予定されています。減産の状況と見通しについて、新たな材料が示されれば、原油価格にも動きが出てくる可能性があります。
WTI原油先物 チャート分析(週足)
先週の週足チャートは、転換線・基準線を上離れたまま、実体の小さい陽線で引けました。200週移動平均の上にとどまっており、値位置は強気を維持しています。先週までと変わらず、ストキャスティクスは80%以上を維持していますので、引き続き買い支えは強そうです。
今週の目安としては、引き続き200週移動平均の51.27ドルが下値サポートとなりそうです。ここを下抜けた場合は、転換線の49.44ドル付近までの下げもあるかもしれません。一方で、遅行スパン上の200日移動平均53.20ドルは、強い上値抵抗ラインとなりそうです。
コーンは高値警戒感も
コーン先物市場 概況と見通し
シカゴコーン先物は29日、前週比46.4セント(9.29%)高い、547.0セントで取引を終えました。
前週の大幅安からの買いに加え、主に中国向けの大規模な輸出報告が続いていることや、アルゼンチンの収穫高が下方修正されたことなどで、大きく買われたようです。
今週も、輸出量とともに、収穫が始まっている南米の収穫高予測に反応しやすい相場が続きそうです。
シカゴコーン先物 チャート分析(週足)
先週の週足チャートは、転換線を大きく上離れ、大陽線で引けています。値位置は非常に強気ですが、ローソク足は高値からの反落を暗示するパターンとなっていますので、注意が必要な週となりそうです。価格の目安としては、2014年の高値522.6セント、転換線485.4セントがサポートとなりそうですが、ここを下抜けた場合は、下方向に大きく動く可能性もあります。
注目の経済指標、イベント(2月1日~2月6日)
* 2月1日(月) 中1月財新製造業PMI、ユーロ圏1月製造業PMI、ユーロ圏12月雇用統計
* 2月2日(火) 米1月ISM製造業景気指数、USDA輸出検証高、ユーロ圏10-12月期実質GDP
* 2月3日(水) OPEC+減産監視委員会、ユーロ圏1月CPI、米1月ADP雇用統計
* 2月4日(木) 米1月ISM非製造業景気指数、EIA原油在庫、英2月政策金利、米新規失業保険申請件数、米USDA輸出成約高
* 2月5日(金) 米12月耐久財受注、米1月雇用統計、米12月貿易収支
* 2月6日(土) 米オイルリグ稼働数、CFTC週間投機筋ポジション
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