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バイデン政権と原油価格


米大統領選はバイデン氏勝利

民主党のバイデン候補が、米大統領選でほぼ勝利確実と伝えられています。米国の政権交代で、原油市場にはどのような影響が出るのでしょうか?


米外交の影響

トランプ政権は、イランとベネズエラという主要産油国に対し、厳しい制裁を課してきました。米制裁によって、国際市場への原油供給は、日量およそ300万バレル減少したと言われています。

バイデン政権に変われば、イランやベネズエラへの制裁が和らぎ、両国の原油生産量・輸出量が増える可能性があります。

一方、政権交代によって、世界の2大原油消費国である米国と中国の関係改善が見られれば、両国の経済活性化によって、原油需要が増加することも考えられます。

供給増加は原油価格のマイナス材料、需要増加はプラス材料になりそうです。


OPECとの関係

OPECとの関係はどうでしょうか? 

トランプ氏は、OPECの実質的なリーダーであるサウジアラビアのムハンマド皇太子(MBS)との親密な関係があり、ジャーナリスト殺害事件の時には、トランプ氏がMBSを庇ったとも言われています。

一方で、原油価格が高くなると、ツイッターで「OPECは原油価格を下げろ!」と発言するなど、色々な意味で関わりが深かったようです。

バイデン氏にはトランプ氏のような産油国とのつながりはないとみられていますので、これまでとはOPECとの関わり方は変わっていきそうです。

ただ、足元では、原油価格が上がらないと財政が立ち行かないOPEC諸国と、原油価格が上がらないとクリーンエネルギーへの転換が難しくなるバイデン政権の利害は一致していると言えそうです。


バイデン氏と「フラッキング」

「フラッキング」とは、主にシェールオイル・ガス井を掘るための技術で、日本語では「水圧破砕法」と呼ばれています。

頁岩層に含まれる石油やガスを取り出すために、垂直→水平に掘った穴に化学物質を混ぜた水を高圧で注入して岩を砕くので、地盤沈下や健康被害につながるのでは、と問題視されています。

バイデン氏は、過去に何度か「フラッキングを全面禁止すべき」との考えを示してきました。大統領選では、トランプ氏がこの点を攻撃し、バイデン氏は「すべてのフラッキングを禁止することはない」と述べていました。

バイデン氏は選挙を控え、シェール業者に気を遣ったようですが、トランプ政権とバイデン政権のフラッキングを巡る政策の違いは何なのでしょうか?

トランプ政権は、政府所有地をシェール業者に貸し出すなど、石油・ガスの生産量を最大にしようと取り組んできました。

一方、バイデン陣営は、気候変動と戦うため、政府所有地の掘削許可を新たに出さないことを約束しています。

2019年時点で、政府所有地からの石油産出量は、およそ300万バレル、米国産油量の約4分の1に当たる量となっています。バイデン政権になれば、この数字がゼロに近づいていくことになるでしょう。

それが分かっていたので、シェール業者は10月以降、政権交代に備えて「駆け込み掘削」を行っているのかもしれません。

↑シェール井を掘る「リグ」稼働数の推移。10月以降やや増加している。


バイデン政権となれば、トランプ政権のエネルギー政策からは、かなり大きく変わりそうですね! 原油相場への影響も大きくなりそうなので、注目です!(^^)!


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