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リグ稼働数とフラックスプレッド


年初には日量1300万バレルを超えた米国の産油量は、9月末時点で同1070万バレル程度まで減少しています。



長引く原油安で、米産油量は低迷を続けていますが、産油量の先行指標として注目される、リグ稼働数とフラックスプレッドには、変化の兆しが見え始めているようです。

「リグ」というのは、原油を掘り出すための井戸を掘る「掘削機」です。

「フラックスプレッド」というのは、主にシェール油井を掘るための「水圧破砕(フラッキング)」に使われている機器一式の数です。

一般的なシェール油井は、まず「リグ」で穴を掘り、その後「フラッキング」で岩盤を砕く作業が必要になります。



米国のオイルリグ稼働数は、年初に670だったものが一時172まで減少(マイナス約74.3%)し、足元では189となっています。

一方、フラックスプレッドは、年初に335だったものが一時45まで減少(マイナス約86.6%)し、足元では111となっています。

オイルリグ稼働数の回復率がおよそ3.4%にとどまっているのに対し、フラックスプレッドはすでに22.8%ほどの回復率となっています。

ここから、足元では、すでにリグでの掘削が完了していたものを利用して、シェール油井を完成させ、産油量をキープしている部分が大きいと考えられます。

シェール油井は減退率が高く、1~2年で枯渇してしまうものが多いため、枯渇を上回るペースでシェール油井が増えないと、産油量は減少してしまいます。

今後、原油価格が大きく上昇すれば、リグ稼働数も回復し、米産油量は再び増加していくかもしれませんが、現状では難しそうです。

大統領選で政権交代があれば、フラッキングが、これまでのようには できなくなる可能性もあります。

シェール井の新規開発にブレーキがかかり、米産油量がピークアウトするシナリオも、現実味を帯びてきたようにも見えます。

ここ数年、原油価格の上値を抑えてきた米産油量が減少に転じるとなれば、原油相場も新しいステージに突入することになるかもしれません。


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遠藤 結香

NTAA認定テクニカルアナリスト(CMTA®)資格を持つ、さくらインベストのチーフアナリスト。堪能な英語力で、国内外の最新情報をカバー。

 

 

 

 

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