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米シェール企業倒産の現状

今週、オアシス・ペトロリアムやローンスター・リソーシーズが新たに破産申請を行うなど、2020年の米産油業者の倒産件数は、2016年以来のペースで増加しています。

ヘインズ・アンド・ブーンによりますと、今年8月までに破産申請をした米産油企業は36社、負債総額は510億ドルに上ります。

2016年の70社に比べ、倒産数はまだ少ない状況ですが、2016年の倒産企業には小規模な企業が多く、負債総額は560億ドルでした。

今年は、チェサピーク・エナジーや、ホワイティング・ペトロリアムを始め、比較的規模の大きな企業の倒産も目立ちます。

米国は昨年、産油量が世界第一位となりましたが、これはシェールオイルの増産による部分が大きいと言えます。

ただ、シェール油井の減退率は高く、産油量を維持・拡大するためには、常に新たな油井を掘り続けなければなりません。

シェール油井を掘るコストは非常に高く、シェール企業の多くは、多額の借金をして初期投資を行い、シェールオイルを売ることでコスト回収をしてきました。

しかし、シェール企業が爆発的に増えた2010年台前半は、原油価格は100ドル前後で推移していましたが、2015~16年の価格暴落後は、最高でも76.9ドル、2020年は新型コロナ感染拡大の影響もあり、平均37ドル程度となっています。

シェール企業の採算ラインは現在、平均で50ドル前後とみられます。

当初は大きな期待を集めたシェール産業でしたが、投資家へのリターンは年々少なくなり、近年は初期投資を集めるのにも苦労する企業が多くなっていたようです。

そこへコロナショックが重なり、シェール企業の倒産が相次いでいるというのが、現状と言えそうです。

EIAは9月短観で、米産油量が2019年の日量1,220万バレルから、2020年は同1,140万バレル、2021年は同1,110万バレルに減少する見通しを示しています。

シェールオイルの生産量減少によって、米国の産油量は今後大きく減少する可能性もあります。

新型コロナ感染拡大が落ち着いて、原油需要が回復してきた時に、充分な原油の供給がない、という事態も想定しておいた方がよさそうです。


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遠藤 結香

NTAA認定テクニカルアナリスト(CMTA®)資格を持つ、さくらインベストのチーフアナリスト。堪能な英語力で、国内外の最新情報をカバー。

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