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OPEC 9月月報

注目データ:OPEC 9月月報

OPECの最新月報の概要を見てみましょう。

原油価格の推移

原油価格は8月も上昇を続けました。

堅調な経済指標や、米ドル安に支えられ、原油先物価格は前月比でおよそ4%上昇しました。

ただ、先物市場では、さらに大幅なコンタンゴとなり、足元の需給のゆるみが示されたとも言えます。

投機筋の動きは、先行き不確実性を受けて、はっきりしたトレンドは見られませんでした。

世界経済の見通し

2020年の世界経済成長率は、新型コロナの影響を踏まえて、前回に続いて下方修正されました。

2020年は世界平均でマイナス4.1%、2021年は前回と変わらず、プラス4.7%の見通しとなっています。

米国は2020年がマイナス5.1%、2021年がプラス4.1%の予測で、2020年は小幅に情報修正されました。

ユーロ圏は2020年がマイナス7.7%、2021年がプラス4.3%に上方修正される一方、日本は2020年がマイナス5.5%、2021年がプラス3.2%と下方修正。

中国は前回と変わらず、インドロシアは前回から下方修正、ブラジルは上方修正されました。

新型コロナの感染拡大に加え、各国の債務拡大や、インフレ、地政学リスク、貿易摩擦、ブレグジットなど、不確実性が高い状況が続いています。

世界の石油需要

2020年の石油需要見通しは、前年比で日量950 万バレル減の日量9,020万バレルとなり、8月月報時点の予測からは、約40万バレル下方修正されました。

2020年Q2は、OECD諸国の需要が日量約10万バレルの上方修正となる一方、非OECD諸国の需要は同50万バレルの下方修正となりました。

アジア、とくにインドの需要減の影響が大きかったようです。

アジアの石油需要は、2021年前半に増加に転じると予測されているものの、需要回復の遅れによって、2021年の世界の石油需要は日量約9,690万バレルと、前回から約40万バレル下方修正されています。

世界の石油供給

2020年のOPEC非加盟国の石油供給量は、米国の産油量が予想以上に増えたことで、日量約36万バレル上方修正され、前年比で同270万バレル減にとどまる見通しとなっています。

国別では、米国とロシア、カナダがそれぞれ前年比で、日量約100万バレルの生産減となる見込みです。

OPEC非加盟国の2021年の産油量は、日量約37万バレル上方修正され、2020年比で同100万バレル増の予測となっています。

一方、OPECの8月の産油量は、前月比で日量約76万バレル増加し、日量約2,405万バレルとなりました。

商業石油在庫の推移

7月のOECD商業石油在庫は、前月比450万バレル減の32.31億バレルと、前年同期比で約2.73億バレル増、5年平均より約2.60億バレル多くなっています。

そのうち原油在庫が前月比約970万バレル減、石油製品在庫が同530万バレル増となっています。

カバー日数で見ますと、前月比で1.2日少ない、72.2日分となっています。これは前年同期比で10.8日多く、5年平均より9.9日多くなっています。

原油需給バランス

2020年のOPEC原油に対する需要は、前年比約670万バレル減の日量2,260万バレルと、前月から日量70万バレル下方修正されました。

2021年は、2020年比で日量約550万バレル増の日量2,820万バレルと、こちらも前月から日量110万バレルの下方修正となりました。

需要回復が予想よりも遅れていること、OPEC非加盟国の産油量の増加が見込まれることが影響したとみられます。

Q3のOPEC原油に対する需要は、Q2のOPEC産油量を下回っていますので、減産幅の縮小と合わせ、OPECはQ3の供給過剰を見込んでいるようです。

この見通しを示した上で、OPEC+が減産幅の拡大に踏み切るのかどうか、注目されます。


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遠藤 結香

NTAA認定テクニカルアナリスト(CMTA®)資格を持つ、さくらインベストのチーフアナリスト。堪能な英語力で、国内外の最新情報をカバー。

 

 

 

 

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