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再生可能エネルギーだけで現在の生活水準は維持できる?

トピックス:再生可能エネルギーだけで、現在の生活水準は維持できる?

再生可能エネルギーだけで、現在の生活水準は維持できる?

気候変動の問題などを受け、再生可能エネルギーへの転換が求められています。

しかし、再生可能エネルギーだけで、現在の生活水準を維持するために必要なエネルギーを得ることはできるのでしょうか?

米エネルギー環境団体エンバイロメンタル・プログレスの代表、マイケル・シェレンバーガー氏は「NO」としています。

同氏によりますと、単純に再生エネルギーにはそれだけの力がないから、ということのようです。

もちろん、再生可能エネルギーへの切り替えは、今後も進んでいくと考えられますが、それだけで世界中のエネルギーをまかなうのは、現時点では現実的ではありません。

少なくとも今後30年は、状況は大きく変わらないとされています。

再生可能エネルギー導入の現状

太陽光や風力などは、発電コストの低下に伴って、市場シェアを広げつつあります。

国債再生可能エネルギー機関(IRENA)によりますと、実用規模の太陽光発電は、ここ10年でコストが82%減少。集光型太陽熱発電は同47%減、陸上風力発電は同39%減、海上風力発電は同29%減となっています。

技術革新によってコストが低下する一方で、再生可能エネルギーの「間欠性」が安定供給の壁となっているようです。

実は、送電網が受け入れることができる間欠性電源の容量には限界があります。

再生可能エネルギー比率の高まっているドイツやスペインの例を見ますと、送電網に流す風力や太陽光発電の電力が、全体の 10%台までであれば、出力の変動
分を吸収して、電力の品質を安定化できますが、これが20%を超えますと、電圧や周波数に影響すると言われています。

これを解決するためには、ICTを使った電力需要の抑制や、蓄電池の併設など、出力変動を安定化する技術を備えたスマートグリッド(次世代電力網)の導入が必要になってきますが、これには莫大なコストがかかります。

ウッド・マッケンジーの試算では、米国だけでも、再生可能エネルギーに対応できる送電網の導入に、およそ4.5兆ドルかかるとされています。

また、原子力や化石燃料に比べると、圧倒的にエネルギー密度が低く、大きな電力を得ようとすると、必然的に広範な面積が必要になるという問題もあります。

さらに、「ニンビー主義」(自宅周辺の施設建設には反対し、貧困地域などでの建設に目をつぶる「地域エゴ」的な考え方)の問題や、消費者の電力コスト増によって、再生可能エネルギーへの転換自体に反対する声が大きくなることも考えられます。

再生可能エネルギーへの転換には、まだまだ時間がかかりそうです。

再生可能エネルギーがメインのエネルギー源になるのはいつ頃?

米エネルギー情報局( EIA)は、今後のエネルギー消費量の見通しを公表しています。

これによりますと、2050年頃に再生可能エネルギーが消費量トップとなることが予測されています。

同時に、石炭以外の化石燃料についても、消費量がやや増加することが予測されています。

つまり、再生可能エネルギーの割合が増えると同時に、化石燃料の消費量も増える、という見方が示されているのです。必ずしも「再生可能エネルギーの増加=化石燃料の減少」とはならないんですね。

言い換えれば、30年後も再生可能エネルギーと化石燃料が「共存」するとの見通しが示されているわけです。

大きな技術革新がなければ、再生可能エネルギーへの転換は、一筋縄ではいかなさそうです。


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