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南コーカサスの火種 原油相場を動かすか?

トピックス:南コーカサスの火種とは?

南コーカサスは、カスピ海と黒海の間、コーカサス山脈の南側の地域です。

アゼルバイジャン、アルメニア、ジョージアの3国が含まれ、北はロシア、南はイラン・トルコと接しています。

2006年には、ロシアやイランを避けて地中海へ抜ける欧州向けの原油輸出ルートとして、南コーカサスにBTCパイプラインが開通しました。

BTCパイプラインは、アゼルバイジャンのバクー(Baku)からジョージアのトビリシ(Tbilisi)を通り、地中海沿岸にあるトルコのジェイハン(Ceyhan)に通じています。

BPなど日欧米企業が出資し、輸送能力は日量約100万バレル、全長1,768キロメートルの原油パイプラインです。

今、この南コーカサスで、軍事的な緊張が高まっています。

アゼルバイジャンとアルメニアは、旧ソ連時代から領土問題を抱えています。

1991年のソビエト崩壊後には、アルメニア系住民が多いアゼルバイジャン領「ナゴルノ・カラバフ自治州」の帰属をめぐって武力衝突。1994年に停戦に合意した後も、紛争状態が続いていました。

今月12日には、両国の国境付近で、互いの軍事施設を狙った砲撃が再び始まり、双方に死者が出ているようです。

詳しいいきさつは分かっていませんが、アゼルバイジャンとアルメニアは、相手側が先に攻撃してきたと非難し合っています。

両国の紛争をめぐっては、トルコがアゼルバイジャンを、ロシアがアルメニアをそれぞれ支持してきました。

ロシアが双方に自制を求める声明を発表する一方、トルコはアルメニアを非難し、アゼルバイジャンを支持する姿勢を示しています。

リビアやシリアにも軍を派遣しているトルコの介入で、アゼルバイジャンとアルメニアの対立が激化する懸念もあります。

また、アゼルバイジャンは、アルメニア南西部のメツァモール原子力発電所へのミサイル攻撃も示唆しています。

メツァモール原発は、地震活動が活発な地域にあり、老朽化も進んでいることから、「世界一危険な原発」とも言われています。

EUはメツァモール原発の閉鎖のために1億ユーロの経済援助を提示したこともありますが、アルメニアは他にエネルギー源がほとんどなく、原発を停止できないようです。

もし、アゼルバイジャンがアルメニアの原発を攻撃すれば、アルメニアはアゼルバイジャンの重要施設、例えば、石油パイプラインなどに報復攻撃を行うでしょう。

また、トルコは、自国のエネルギー供給にとっても重要なBTCパイプラインや、ほぼ並行するガスパイプラインが攻撃されれば、軍事介入をためらわないでしょう。

一触即発の南コーカサスで、大規模な軍事衝突が起こった場合、原油相場にも影響が出る可能性がありそうです。


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