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米ドル通貨スワップと金価格

コラム:米ドル通貨スワップと金価格

各国の中央銀行は互いに「通貨スワップ協定」を結んでいます。

これは、自国の通貨危機が起きた時などに、自国通貨の預け入れと引き換えに、協定を結んだ相手国の通貨を、あらかじめ定めたレートで融通してもらえる協定です。

米FRBは、日銀、ECB、BOE、スイス中央銀行、カナダ中央銀行の5中銀との間で、無制限かつ無期限の通貨スワップ協定を締結しています。

また、オーストラリア、デンマーク、ノルウェー、スウェーデン、ニュージーランド、ブラジル、韓国、メキシコ、シンガポールの9か国の中銀とは、金額や期限に制限のある通貨スワップラインを取り決めています。

コロナショックでドル不足に

今年3月、コロナショックにより、世界的に基軸通貨のドルが不足する事態となりました。

世界の中銀がFRBとの通貨スワップ協定を通じて調達したドルの額も、大きく上昇。5月には、残高が4,000億ドル以上まで増加しました。

本来なら、先行き不安に備えて買われやすい安全資産の金も、現金化のために大きく売られました。

結果として、通貨スワップ残高の増加と金価格の下落がほぼ同時に起こりましたた。

その後は、ドルの安定供給が期待され、金価格は本来の水準まで戻していきました。また、通貨スワップ残高の減少に伴って、金価格はさらに上がりやすくなったように見えます。

新型コロナ危機に対応するため、FRBが導入した他の臨時ドル融通施策も需要が減っていて、世界の金融市場は、ほぼ平常に近い状態に戻りつつあるとの見方が広がっています。

ただ、新型コロナの第2・第3波の影響で、再びドル不足に陥らないとも限りません。金相場を見る上でも、ドル需給には気を配っておいたほうがよさそうです。


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遠藤 結香

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