OPEC 6月月報

OPEC 6月月報

注目データ:OPEC 6月月報

原油価格の推移

原油価格は回復を続けています。

OPEC6月月報によると、5月のOPEC参考バスケット価格は前月比42.5%上昇。

ICEブレント原油先物価格は月平均で前月比21.7%上昇、NYMEX WTI原油先物価格は同70.8%上昇となり、大幅なコンタンゴも解消されつつあります。

また、ブレント/WTI原油先物価格のスプレッドが、前月比で6.05ドル縮小し、平均で3.88ドルとなったことも指摘されています。

世界経済の見通し

OPECは、2020年の世界の経済成長率は、前年比マイナス3.4%、2021年は同プラス2.9%となる見通しを示しています。

2020年のGDPは米国がマイナス5.2%、ユーロ圏がマイナス8.0%、日本はマイナス5.1%、中国は+1.3%、インドはマイナス0.8%、ブラジルはマイナス6.0%、ロシアはマイナス4.5%と予測されています。

産油国のマイナス成長は、新型コロナの感染拡大による需要減の他、原油安による収入減も影響しているようです。

世界の石油需要

2020年第1四半期の石油需要は前年比で日量640万バレル減、第2四半期は同1730万バレル減となり、2020年の世界の石油需要は、前年比で910万バレル減となる見通し。

ロックダウンにより、米国、欧州、インド、中東など様々な国でガソリンやジェット燃料需要が落ち込んだことに加えて、製造業の操業停止やプラスチック製品の消費量減少なども、石油需要に影響を与えたとみられています。

世界の石油供給

2020年のOPEC以外の産油量見通しは、5月月報から30万バレル上方修正され、前年比で日量320万バレル減となっています。

5月のOPEC産油量は前月比で日量625万バレル減、ロシアなどOPEC非加盟の減産協力国は同259万バレル減、米国やカナダなどOPEC+以外の産油国で同約280万バレル減となりました。

2020年に前年比で産油量が増えると予測されているのは、ノルウェー、ブラジル、ガイアナ、オーストラリアの4国だけです。

商業石油在庫の推移

4月時点のデータでは、OECD商業石油在庫は前月比約1.07億バレル増の約3.07億バレル。前年比で約1.84億バレル増、5年平均より約1.4億バレル多い水準となっています。

内訳は原油在庫が約5,800万バレル、石油製品が約8,260万バレル、カバー日数は、前月から4.2日減少し、80.7日となっています。

原油需給バランス

OPECに対する2020年の原油需要は、先月月報から70万バレル下方修正され、日量約2,360万バレルとなりました。前年比で約580万バレル少ない水準です。

まとめ

OPECの5月の産油量は、日量約2,420万バレルとなっています。

これに対し、2020年第2四半期のOPEC原油への需要は日量約1,460万バレル、年平均で同2,357万バレルと、OPECが5月の産油量を維持した場合、供給過剰となる可能性が高いとOPECは見ているようです。

原油需要がこの先どうなるのか、コロナ次第というところもありますが、供給過剰を避けるために、OPECが減産幅拡大などさらなる対策を打ち出すのかどうかが注目されます。


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endo

NTAA認定テクニカルアナリスト(CMTA®)資格を持つ、さくらインベストのチーフアナリスト。堪能な英語力で、国内外の最新情報をカバー。

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