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米油田地帯に嵐の季節が到来!

米国東南部では、毎年 6月から 11 月の間が「ハリケーン・シーズン」とされています。

近年、大型化がみられるハリケーンの接近により、メキシコ湾の海上油田が操業停止する事態が、毎年のように起こっています。

メキシコ湾は、言わずと知れた米国の主要な油田地帯です。

石油掘削プラットフォームが湾内だけで2,000近くもあり、海底にはおよそ7万キロの石油・ガスパイプラインが敷設され、メキシコ湾岸には製油所も集中しています。

EIAデータによりますと、2019年のメキシコ湾海底油田における原油生産量は、日量約190万バレルに上ってます。

そんなメキシコ湾へのハリケーン襲来は、原油の生産や石油製品の精製、周辺地域の需要などに大きな影響を与えます。

ハリケーンの接近に備えた海上油田の操業停止は、原油供給量の減少につながり、原油価格を押し上げる傾向があります。

一方、製油所や周辺地域への被害が大きいと、原油需要が一時的に大きく減少するため、原油価格は下落し、その後回復していく傾向があります。

いずれにしても、ハリケーンの原油価格への影響は、比較的短期的なものとなることが多いようです。

ただ、値動きは大きくなりやすく、2005年のハリケーン・カトリーナの接近・上陸時には、その直前の価格と比べ、10%近く価格が上昇しました。

2017年のハリケーン・イルマの時は同約7.2%、2019年のハリケーン・ドリアンの時は同約10%の値上がりがみられました。

原油価格にも大きな影響を与えるハリケーンですが、今年は例年以上に影響が大きくなる可能性があります。

実は、メキシコ湾の産油業者の中には、未だに2014-2015年の原油価格暴落時の負債が残っている企業もあると言われています。

このような企業は、新型コロナの影響による需要減で再び原油安に見舞われ、さらに厳しい状況に追い込まれていると考えられます。

ハリケーン襲来による操業停止にかかるコストは大きく、今年は事業継続ができない産油業者が出てくるかもしれません。

参考記事:原油の生産を停止するとどうなる?

特に8月から10月のハリケーン発生が集中する時期には、長期的な米産油量への影響も、考慮しておく必要がありそうです。


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遠藤 結香

NTAA認定テクニカルアナリスト(CMTA®)資格を持つ、さくらインベストのチーフアナリスト。堪能な英語力で、国内外の最新情報をカバー。

 

 

 

 

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