原油価格は回復継続? 需要減懸念に注意

原油価格は回復継続? 需要減懸念に注意

原油先物市場 概況(2020年5月25日~5月29日)

WTI原油先物は29日、前週比2.24ドル(6.74%)高い、35.59ドルで取引を終えた。

米ニューヨーク市でも6月8日に経済活動が再開されると発表されるなど、各国の動きを受けて原油需要の回復期待が高まり、原油価格は5週続伸となった。

米原油在庫の大幅な増加などを受け、供給過剰への懸念から原油価格が下押しされる場面もあったが、米リグ稼働数が11週連続で減少するなど、供給減予測が広がり、原油価格の支えとなったようだ。

一方で、米中対立激化による原油需要の減少も懸念されているが、週末時点では、米中貿易合意の破棄などへの言及はなく、大きな売りにはつながらなかった。

今週の原油価格見通し

6月9日のOPEC総会、10日のOPEC+会合を前に、OPEC+の協調減産に関する話題が注目されそうだ。

7月以降の減産幅の維持や見直しについての発言があれば、原油価格にも影響を与えるとみられる。

一方で、米中対立の激化により、今年1月に合意署名された貿易協定にまで影響が出るようであれば、原油需要の減少懸念から、原油価格は下押しされる可能性もありそうだ。

また、引き続き需給や在庫の状況も注視しておく必要があるだろう。

先週の週足チャートは基準線をさらに上離れ、5週連続で陽線で引けた。値位置はさらに強気に傾いていると言えそうだ。今週・来週中に、3月の暴落前の水準41.28ドルを回復すれば、1か月ほどで200週移動平均の54ドル付近までの戻しも視野に入ってくる。

一方、日足チャートは、上向きの転換線を上回っての推移となり、転換線で支えられながら上昇しつつある。今週中に200日移動平均の41.7ドル付近まで回復する可能性もありそうだが、転換線の32.6ドル付近を下回れば、基準線22.9ドル付近までの下げも考えられる。また、ストキャスティクスで%Dが80%を下回ってくれば、そこから弱気転換となる展開もあり得る。

注目の経済指標、イベント(6月1日~6月7日)

* 6月1日(月) 中国5月財新製造業PMI、ユーロ圏5月製造業PMI、米5月ISM製造業景気指数

* 6月2日(火) 豪6月政策金利発表

* 6月3日(水) 米5月ISM非製造業景気指数、米4月耐久財受注、EIA米原油週間在庫統計

* 6月4日(木) ECB6月政策金利発表、米4月貿易収支、米新規失業保険申請件数

* 6月5日(金) 米5月雇用統計

* 6月6日(土) ベイカー・ヒューズ社 米オイルリグ稼働数、CFTC 原油先物 週間投機筋ポジション

* 6月7日(日) 中国5月貿易収支



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endo

NTAA認定テクニカルアナリスト(CMTA®)資格を持つ、さくらインベストのチーフアナリスト。堪能な英語力で、国内外の最新情報をカバー。

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