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金に上昇圧力 米中対立激化で

金先物市場 概況(2020年5月25日~5月29日)

NY金先物は29日、前週比16.2ドル(0.93%)高い、1751.7ドルで取引を終えた。

31日時点で、新型コロナウイルスの感染確認は世界196か国以上に広がっており、感染者数は599万人以上、36万人以上が亡くなっている。

金価格は、週前半には新型コロナワクチン開発への期待やCB消費者信頼感指数の改善などを受け、投資家心理がリスクオンへ傾き、安全資産の金は売りに押された。

一方、28日に中国が香港への統制を強化する「香港国家安全法」の導入を決めたことを受け、トランプ米大統領は29日、米国が香港に認めている優遇措置の廃止に向けた手続きに入ると発表。

米国のWHO脱退や、米中対立激化懸念などを受けて先行き不安が高まり、週末にかけて金価格は上昇した。

今週の金価格見通し

トランプ米大統領は、中国の香港国家安全法導入を「一国二制度を一国一制度に置き換えた」と批判し、対抗措置として香港への優遇措置の廃止や中国や香港当局者への制裁の手続きに入ると表明。

ただ、具体的な時期や詳細については言及しておらず、今週は、より具体的な内容が出てくるかが注目される。厳しい制裁が発表されれば反発も強くなる可能性が高く、金は買われやすくなるだろう。

一方、今週はISM製造業景気指数、ADP雇用数、ISM非製造業景気指数、雇用統計など、重要な米経済指標の発表が続く。新型コロナの米経済への影響がどの程度なのかも、金価格に影響を与えそうだ。

先週の週足チャートは、一時転換線1682ドル付近までの下落が見られたものの、その後反転し、下ヒゲの長い陽線で引けた。転換線を割らなかったことから買い支えの強さがうかがえ、チャートは引き続き強気と見てよさそうだ。今週は、1,698~1,756ドルのレンジを抜けると、抜けた方向への勢いが強まりそうだ。

一方、先週の日足チャートは、価格が転換線・基準線を下回ったものの、再度両線を上回って引けた。今週の目安としては1,688~1,756ドルでの値動きが予測されるが、終値が直近高値の1,756.3ドルを上回れば上昇継続、雲の上限1,698ドル付近を下回れば弱気転換の可能性が高まる。

注目の経済指標、イベント(6月1日~6月7日)

* 6月1日(月) 中国5月財新製造業PMI、ユーロ圏5月製造業PMI、米5月ISM製造業景気指数

* 6月2日(火) 豪6月政策金利発表

* 6月3日(水) ユーロ圏4月雇用統計、米5月ADP雇用者数、米5月ISM非製造業景気指数、

* 6月4日(木) ECB6月政策金利発表、米4月貿易収支、米新規失業保険申請件数

* 6月5日(金) 米5月雇用統計

* 6月6日(土) CFTC 金先物 週間投機筋ポジション

* 6月7日(日) 中国5月貿易収支



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遠藤 結香

NTAA認定テクニカルアナリスト(CMTA®)資格を持つ、さくらインベストのチーフアナリスト。堪能な英語力で、国内外の最新情報をカバー。

 

 

 

 

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