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産油国ブラジルの現状

コラム:産油国ブラジルの現状

26日、ブラジルの新型コロナ感染者数が、ロシアを抜いて世界第2位となりました。

ブラジルは、近年産油量も石油消費量も増加してきており、原油市場でもその動向が注目されている国です。

ブラジルでの新型コロナ感染拡大は、原油相場にどのような影響を及ぼす可能性があるのでしょうか。

産油国ブラジル 基本データ

EIAのデータによりますと、ブラジルの昨年の産油量は、日量約367万バレルで、世界第8位となっています。

一方で、同国の石油消費量は、2017年時点で日量約300万バレルとなっています。ちなみに日本は日量約392万バレル、世界第1位の米国は同1,992万バレルでした。

新型コロナとブラジルの原油需給

WHOのデータによりますと、26日時点のブラジルの新型コロナ感染者数は363,211人、総死者数は22,666人となっています。

また、国営石油会社ペトロブラスを含む少なくとも5社の海上油田で、400名以上の感染者が出ていると報じられています。

ブラジルは、4月初旬に発表した減産方針を早々に転換しましたが、4月の産油量は平均で日量約226万バレル程度と、昨年から約140万バレル減と、40%近く減っています。

感染拡大により油田の操業に支障が出て来れば、ブラジルで感染者数が大きく増え始めた5月以降の産油量は、さらに減少する可能性もあります。

また、ブラジルの採算ラインは、油田によってまちまちですが、1バレル35~60ドルとされていますので、原油価格が回復しないことには、増産したくてもできないという事情もあります。

一方で、感染拡大により、同国の原油需要が減少する可能性もあります。

新型コロナの影響による世界の石油需要は、前年比で最大20%減少したとされています。単純にブラジルの消費量に当てはめると日量約60万バレル程度、あるいはそれ以上の減少となるかもしれません。

原油輸出への影響

今年1月のブラジルの原油輸出量は、日量約160万バレルでした。仮に感染拡大による供給減が日量140万バレル、同需要減が60万バレルとすると、差引80万バレル程度の供給減となります。

供給減が全て輸出に反映されると、輸出量が半減することになります。

そうなると、中国や米国など、ブラジル産原油の主要な輸入国では供給が減少し、原油価格が押し上げられる可能性もあります。

新型コロナ感染拡大状況や、原油価格次第というところもありますが、今後のブラジルの動向は、注視しておく必要がありそうです。



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遠藤 結香

NTAA認定テクニカルアナリスト(CMTA®)資格を持つ、さくらインベストのチーフアナリスト。堪能な英語力で、国内外の最新情報をカバー。

 

 

 

 

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