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コロナのダメージが大きい 6つの主要産油国

新型コロナの感染拡大、経済活動の抑制により、世界経済は大きなダメージを受けています。

産油国にとっては、新型コロナの影響による原油安の打撃も深刻です。

新型コロナのダメージが特に大きい産油国の状況を見てみましょう。

米国

米国の新型コロナ感染者数は5月17日時点で150万人以上、死者数は9万人以上となっています。

前日の新規感染者数は2.3万人超と高い水準のままですが、各地で経済活動が再開し始めていて、感染第2・第3波が心配されています。

米エネルギー産業は、米GDPの約8%を担い、1千万以上の職を生み出しているとされています。

原油安の影響で、多くのシェール企業が多大な債務に苦しみ、2021年までにおよそ500社が倒産するとの試算もあります。

エネルギー産業の衰退は、米経済に大きな影響を及ぼしかねません。

協調減産には参加していないものの、米国の4月の産油量は前月比90万バレル減少し、1,220万バレルとなっています。

サウジアラビア

サウジアラビアの新型コロナ感染者数は5月17日時点で5.2万人以上、死者数は302人となっています。

サウジ政府は4月末に外出禁止令を緩和しましたが、ラマダン明けの23日から5日間は、再び終日外出禁止とすることを発表しました。

サウジアラビアの財政均衡ラインは、原油価格が1バレル80ドル前後とされています。2020年の予算は、原油価格1バレル60ドルの前提で組まれていたと言われていて、サウジの財政はすでに相当苦しいとみられます。

7月からは、日本の消費税にあたる付加価値税を現行の5%から15%へと3倍に引き上げることが分かっています。

また、6月には100万バレルの追加減産を行い、4月の日量約1,100万バレルから、同750万バレルまで産油量を減らすことも発表しています。

ロシア

ロシアの新型コロナ感染者数は5月17日時点で 27万人以上、死者数は2,500人以上となっています。

プーチン大統領は11日、6週間に及んだロシア全土のロックダウンを解除しましたが、こちらもさらなる感染拡大が懸念されています。

IMFによると、ロシアの財政均衡ラインは、原油価格が1バレル40ドル以上とされています。

一度はOPEC+の協調減産を拒否したロシアですが、 ロシアエネルギー省は、すべての産油企業に20%の減産を指示しています。

現在の原油価格では、ロシア財政も立ち行かないということなのでしょう。

イラン

イランの新型コロナ感染者数は5月17日時点で 11.8万人以上、死者数は6,900人以上となっています。

米国による経済制裁下にあるイランは、自国経済の崩壊を防ぐため、早期に都市封鎖を解除しました。

これが感染拡大を招いたとの批判もあります。

イランの産油量は、2018年5月にトランプ政権がイラン核合意から離脱し、イランへの経済制裁を復活させて以降ほぼ半減し、4月の産油量は、日量約200万バレルとなっています。

IMFによると、イランの財政均衡には、原油価格が1バレル389ドル必要とされていて、イランはかなり追い詰められていると考えられます。

また、米・イランの緊張が再び高まっていることもあり、中東地域の火種となる可能性もあります。

イラク

イラクの新型コロナ感染者数は5月17日時点で 3,205人、死者数は121人となっています。

イラク政府もサウジと同様に、ラマダン前に一度緩めた都市封鎖を、ラマダン後の連休に合わせて再開する意向を示しています。

イラクの医療システムは、数十年にわたる制裁や戦争などにより限界状態にあり、新型コロナの感染拡大も懸念されています。

イラクはOPEC第2位の産油国で、4月の産油量は日量約450万バレルとなっています。

イラクは財源の90%以上を原油に依存していて、財政均衡ラインは、原油価格が1バレル60ドル前後とされています。

国内の情勢が不安定なところに原油安が重なっていますので、内戦に発展する可能性まで指摘されています。

ナイジェリア

ナイジェリアの新型コロナ感染者数は5月17日時点で5,600人以上、死者数は176人となっています。

同国のブハリ大統領は、経済的なコストが高すぎるとして、早々にロックダウンを解除しました。

ナイジェリアはアフリカ最大の産油国で、4月の産油量は約180万バレルとなっています。

同国の歳入の60%が原油収入によるもので、財政均衡ラインは原油価格が1バレル139ドルとされています。

また、2019年4月以降、治安悪化により約6万人がニジェール領に避難したと伝えられています。

国内の混乱が拡大すれば、原油の生産にも影響が出てきそうです。

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遠藤 結香

NTAA認定テクニカルアナリスト(CMTA®)資格を持つ、さくらインベストのチーフアナリスト。堪能な英語力で、国内外の最新情報をカバー。

 

 

 

 

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