石油需給ひっ迫へ? 地政学リスク拡大も

石油需給ひっ迫へ? 地政学リスク拡大も

原油価格上昇 OPEC減産に期待

2019.10.11 oil

原油価格は金曜日、上昇。

WTI原油先物は、日本時間14時56分、前日終値より60セント高い、54.15ドルとなっている。

米中貿易協議について楽観的な見方が広がったことが、原油価格の支えとなったとみられる。

一方、イランタンカーの爆発や、OPECが減産幅の拡大を示唆したことも、原油価格の強材料となっているようだ。

石油需給ひっ迫へ? 地政学リスク拡大も

イラン国営メディアによると、サウジアラビア沖の紅海で11日、イランのタンカーが、ミサイル攻撃を受けたようだ。地政学リスクの高まりが、原油価格を押し上げているとみられる。

また、OPECのバルキンド事務局長は10日、石油市場の均衡のために、減産幅の拡大を含め、すべての選択肢がテーブル上にある、と発言。その決定は、12月のOPEC+会合でなされる、とした。

10日に発表された10月のOPEC月報では、2019年の世界の石油需要見通しが日量9980万バレル(前年比98万バレル増)に、2020年は1億88万バレル(前年比108万バレル増)に下方修正された。

また、OPECの9月の産油量が前月比131.8万バレル減の約2849万バレルとなった他、OPEC非加盟国の産油量見通しも2019年が前回から14万バレル、2020年は19万バレル下方修正されている。

同月報によると、2020年の需給バランスは、OPECの産油量が変わらなかった場合、約108万バレルの供給不足となる見通しだ。

一方、長期化する米中貿易戦争の影響で消費が鈍り、原油需要が減少するとの懸念も根強い。

EIAが9日に発表した、米原油在庫は前週比約290万バレル増と、予想を上回る増加となっており、原油価格の弱材料となったとみられる。

ただ、米中閣僚級会議1日目が終了した時点で、関係筋は両国の緊張緩和と来週の関税引き上げ回避ができるだろう、との見方を示している。

アクシトレーダーのスティーブン・イネス氏は「米中は石油の2大消費国。米中協議が前向きな結果となれば、これまでのマイナス分を取り戻そうとする動きの中、より多くの石油が必要となる」と指摘。

あまり楽観視はできないが、米中協議が進展し需要減懸念が軽くなれば、供給面の不安に焦点がシフトする可能性もありそうだ。


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