リグ稼働数は6月以降、停滞気味
ベイカー・ヒューズ社は金曜日、米リグ稼働数が、前週比2基多い875だったと発表した。
リグ数が3年ぶりの高水準となる一方、シェールオイル生産の中心地パーミアン地域では、新しい油井からの産油量が減少しているようだ。
EIAが先週発表したデータでは、2016年に日量759バレルだったリグあたりの生産量が、今年11月には595バレルまで落ち込む見込みとなっている。
輸送パイプラインの不足などでリグ稼働数が頭打ちとなり、油井一本あたりの生産量も減っているとすれば、アメリカによる原油の増産は難しいと考えられる。
ロシアのエネルギー大臣、原油供給不足を警告
また、ロシアのノヴァクエネルギー大臣は土曜日、世界の原油市場は供給不足に直面する危険があり、当面ロシアが今の水準以上の減産をする理由はない、と述べた。
先日、サウジアラビアのOPEC理事が、在庫増と供給過剰を指摘して減産の可能性を示したばかり。産油大国の思惑が交錯する中、12月3日のOPEC総会にますます注目が集まりそうだ。
「リグ」とは?
「リグ」というのは、「掘削装置」のことで、石油や天然ガスを採取するための井戸を掘る機械です。ベーカー・ヒューズ社が毎週金曜日に発表するリグ稼働数は、北米で稼働する石油リグの数を示しています。リグ稼働数が増えれば、米原油生産量の増加につながるため原油価格の下落要因、逆にリグ稼働数が減れば、生産量の減少につながるため原油価格の上昇要因と考えられます。リグ稼働数が実際の供給量に反映されるのは、半年以上先になると言われています。
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